2024年第53回支部対抗戦 東京都予選



第53回支部対抗戦(団体戦) 東京都予選
富士通支部A:斎藤、佐伯、柴田
富士通支部B:森島、北上、馬場
(敬称略)
出場メンバーは富士通予選会により決定
日時:2024年2月25日(日)9:30 ~
場所:綿商会館
対局条件:予選2勝通過2敗失格(対抗戦)、時計20分30秒
結果:
富士通A: 優勝(佐伯)
富士通B: 3位(北上)

支部対抗戦 東京予選 富士通A: 優勝 (佐伯)

支部対抗戦富士通支部Aチームのレポートを執筆いたします佐伯です。 一昨年、去年とメンバーは変わっておらず齋藤君、柴田君、佐伯です。

一昨年の結果は3位、昨年の結果は準優勝と代表を逃してしまっていたため、3人とも今年こそは優勝して全国大会に出場したいという思いでした。

情報戦

まずは情報戦。去年決勝で敗れたBANGEE支部から朝日アマ東京首都圏代表の萩田君が出るという情報が入りました。 萩田君を佐伯が倒さないとチームの勝ちは厳しいと判断し、1番手は大将で出てくるだろうとチーム3人で話し合い、大将佐伯、副将齋藤、三将柴田の並びになりました。

大会当日

この日のために佐伯は毎日詰将棋を解き、都名人戦も用事がない限り出場するなど、優勝するために準備をしてきました。
その努力が効いたのかトップアマ相手に入るようになったり御徒町のトーナメントでも優勝できる回数が増えるなど過去の自分より着実に力が付いている実感がありました。
そのため、大会当日はチームで全て3-0優勝するつもりで臨んでいました。
蓋を開けてみると、予選1回戦は3-0で調子が良かったものの、予選2回戦は0-3負けで早くもピンチに?!
予選3回戦ではもう後がない状況でしたが、1-1で佐伯が残る状況。 序盤から相手の攻めをかわし、優勢をキープして何とか勝利して辛くも予選通過となりました。

本戦1回戦では佐伯は相手の勝負手に惑わされてしまい負けてしまいましたが、齋藤君と柴田君が圧巻の勝利!
二人のおかげで2回戦に進出することができました。
また、富士通支部BチームはAチームが予選で0-3で負けたチームに2-1で勝利!仇を取っていただきました。

準決勝は鬼門のBANGEE支部。佐伯の予想通り大将戦は萩田−佐伯戦となり、ここは何が何でも勝たないといけないという思いでした。
相矢倉の出だしから萩田君が攻める展開でそれを佐伯が受ける形に。
最後は1-1で大将戦が残り、佐伯が入玉し萩田君も入玉を目指しますが、何とか詰まして勝利!
決勝に駒を進めることができました。

決勝戦は小金井支部。
佐伯は準決勝での激戦を制したことで神経が高ぶり気合が入っていたので序盤から駒音高く進めていきました(うるさかったらごめんなさい)。
駒音高くいったのは気合負けしたくなかったのと佐伯が勝利して、齋藤君、柴田君を安心させてあげないといけないと思っていました。
気合が功を奏したのか佐伯が勝利。柴田君は残念ながら隙を咎められ負け。
1-1で齋藤君が残りましたが、大きく駒得しており、長くなりそうだけど勝てそうな局面だったので安心して見ていました。
最後は相手玉をうまく寄せて勝利。
2-1で富士通Aが優勝し、悲願の東日本大会への切符を手にすることができました。


富士通A 対局風景

総評

去年、一昨年と優勝を逃してしまいましたが、今回3度目の正直で優勝することができました。
佐伯自身の勝因としては、今までの団体戦では心のどこかでチームメイトに甘えていた部分がありましたが、今回の支部対抗戦では「自分は絶対に勝たないといけない」と自分に言い聞かせ、気合を入れたことでチームの勝利につながったと思います。
次回の職団戦や社団戦でもこの気持ちを大切にしていきたいと思います。
また、チームの雰囲気が良かったことも優勝の要因の一つだったと思います。
おかげで全員が2-1勝ちに貢献出来たのも価値があったと思います。
東日本大会では四段免状をとれるように頑張ります。
齋藤君、柴田君一緒に出てくれてありがとう。東日本大会も優勝目指して頑張りましょう。

2024/04/02 記:佐伯
富士通支部Aの対局結果
回戦 相手チーム 佐伯 斎藤 柴田 勝敗
予選
1回戦
小金井B 大将
副将
三将
3 - 0
予選
2回戦
棋友館 大将
副将
三将
0 - 3
予選
3回戦
棋心東京 大将
副将
三将
2 - 1
本戦
1回戦
府中A 大将
副将
三将
2 - 1
本戦
準決勝
BANGEE A 大将
副将
三将
2 - 1
本戦
決勝
小金井A 大将
副将
三将
2 - 1
4 - 2 5 - 1 2 - 4 11 - 7



富士通A 表彰

支部対抗戦 東京予選 富士通B: 3位 (北上)

支部対抗戦は4年ぶりだったが、会場は綿商会館のまま、シニア名人戦は1階で、支部名人戦と支部対抗戦は4階に分かれて行われた。
9時過ぎに会場に着くと、1階には待ち合わせなどでガヤガヤしていたが、4階は閑散としていた。眠い。ゆっくり来ればよかったー。
9時半になると富士通Bチームメンバの森島さん、馬場さんが現れ、チームとしては一番に受付を行った。
「くじで紙に番号を書いてるので、好きな数字を言ってください」と言われて、森島さんが5番と回答したら、上から5番目のNo.5の紙だった。 本当にくじだったのだろうか?
オーダーは森島案で私は1番手になった。 参加賞のボールペンを手に対戦表に書き込み、順番に着座して待つ。
20分持ち時間に30秒の秒読みがついているけど、知らない戦形は嫌だなと思っていた。
10時を過ぎ、予選1回戦の相手が決まると、ようやく進行係から挨拶と説明が行われ、1戦目の開始となった。

対戦相手は私の知らない支部名で、学生だろうか、3人とも若かった。
私の対局の戦形は、先方のノーマル三間飛車に五筋位取りの形になった。
双方逸機あり、私は指し易いと思っていたが歩切れでもう一押しが無く、一方、先方は歩を持て余しているけど動きが制限される局面が続いた。
中盤の難所で相手の方が先に持ち時間が切れて秒読みに入った。8分も持ち時間でリードするなんて私にしては珍しい。
時間に追われて相手の指し手にミスが出て、一気に形勢が傾いた。その後は相手の攻めをいなして勝つことが出来た。
隣を見ると森島さんも勝ちを決めていて、チーム勝ちに。

予選2回戦も私の知らない支部名で、2,3番手は若者だったが、私の相手は明らかに私より年配の方だった。
私が先番で、相横歩取りの▲7七桂の形に、なんと△2六飛!
1五角の王手飛車の筋に入って思わず、「待った」と声には出しちゃうし、戻すときに何も無かった2六に歩を置いちゃうし、あまりの慌て様だったので、団体戦だけどスルーしてあげました。
秒読みに入る事もなく終了し、森島さんの方を見ると、こちらも危なげ無く完勝の局面。
当たりが良かったのか、初めて2連勝で予選通過しちゃった。
くじが良かったということか、朝早く来てほんとに良かったー。

お昼を外で取ってから戻ると、まだ富士通Aチームは予選3回戦を続けていた。
最後残っていたSさんの将棋はずっと優勢を維持しているように思えた。
そして、最後は相手玉を詰まして勝ち、チーム2−1で無事予選通過。
ほっと胸をなで下ろしていたところ、進行を仕切っていた連盟職員の方が、最後の詰ましに行った局面は普通に歩合いで詰んでないことを指摘する。
並べてみるとサーッと青くなる。相手が諦めていたのが奏功した。Sさんは持っていますな。

決勝トーナメントは8チーム。
対戦相手は棋友館で、富士通Aチームが予選2回戦に0−3で負けた相手と知って今日はここまでかなと思っていたが、終わってみたら、まさかの2−1で勝ちベスト4へ。

準決勝は小金井支部。相手の対戦表を見ると、3戦全て3−0。3人ともに若いし。この時点で気合負け。
自身の将棋は、対四間飛車にエルモで対抗。仕掛けは上手くいったが、時間を掛け過ぎた。
中盤の勝負どころで誤り、一気に崩れて台無しにしてしまった。応援に回るもチーム0−3で終了。

Aチームを観戦に行ったら、Sさんは前週の練習会の打ち上げで宣言していたとおりにバンジー支部のH氏を打ち取り、面目躍如。
ただ傍から見ていて二人とも対局態度が好ましくなかった。盤外戦術を否定するものではないが、代表を目指すような強者はマナーも良かれかし。

富士通Bチームに勝った小金井を富士通Aチームが2−1で下し、富士通Aチームが見事優勝、おめでとう。
決勝の後、小金井支部の私の対戦相手の青年が富士通Bチームの我々の方に話に来た。 「私は子供の指導をしているのですが、どうやって棋力を維持しているのですか?」と。 「えっ、維持出来てないんですけど・・・」思わず森島さんと声が被った。
3−0で下していても富士通看板は関心が高いらしい。 熱心に尋ねてくれたが、残念ながらあまり役に立ちそうなお話は出来なかった。

表彰が終わると、名人戦に参加していた笛木さんも合流して7人で、打ち上げ場所を求めて、小雨の中、駅の周辺を彷徨った。
4年振りなので、コロナでなくとも変わっていると思っていたが、飲食店の看板は本当に結構掛け変わっていた気がする。
餃子屋さんに入って、健闘を称え合った後、AチームのSさんとSさんとSさんの東日本大会での活躍、ベスト4突破を祈願して、散会した。

以下は決勝トーナメント1回戦の棋友館Eさんとの対局。
私が先番。
富士通Aチームからの情報で相手の角交換四間飛車を予想していたが、意外にも後手でノーマル三間だった。 こちらが5筋の位を取ると、1局目と似た進行を辿る。
第一図は仕掛けのところだが、1局目は7三桂と6五歩の替わりに、8三銀と7二金が入っている形だった。 1局目でも考えた変化だったので、すぐに突っかける。


富士通B 第一図

第一図から、▲4五歩△同歩▲同銀△4四歩▲5六銀△8三銀▲7九角△2二飛▲4六角△5四歩▲7七桂△5五歩▲同銀△4五歩▲3七角△5四銀 ▲6四銀△7二金▲4八飛△5六歩(第二図) と進んだ。

桂馬を跳ねずに▲4五歩は相手が三間だからやってみた手。
対局中はこれで指し易いと思っていたが、ソフトに掛けてみると全くの互角のまま。
ただ、△同歩に長考した後、相手はその後も少考を繰り返し、程なくして予選1回戦と同じく今度は12分程持ち時間でリードして、相手が秒読みに入った。


富士通B 第二図

第二図から、▲6三銀成△同金▲5五歩△同銀▲4五飛△4四銀打▲4九飛△4六歩 ▲4三金△4五銀▲3三金△同桂▲1五角△4三金▲4四歩△同銀 ▲3七桂△3六銀▲4六飛△3七銀(第三図) と進んだ。

△4四銀打に飛車を引いた手は逸機。
角を取って駒得も4三金とされた局面は抑え込まれて難しくなっている。
しかし、▲3七桂に△3六銀がミス。△5四銀と引いていればまだ難しかった。△3七銀には▲4四飛で決まっていたが・・・。


富士通B 第三図

第三図から、▲同角△5七歩成▲同金△4五桂▲4八角△5七桂成 ▲同角△4五歩▲5六飛△5五歩▲2六飛△6四桂▲3二歩△5六歩 ▲3九角△3二飛▲4一角△6二飛▲5一銀△4二金打 ▲6二銀成△同金▲2三角成(第四図) と進んだ。

決め手を逃すと飛角が抑え込まれて、▲3二歩と打った時点では難しいと感じていた。
しかし、時間に追われて指した△3二飛が粘りを欠いた手で、飛車も奪うと形勢は明らかになった。


富士通B 第四図

第四図から、△3五銀▲2八飛△4六銀▲4四歩△5三金寄▲2二飛△5二金左寄 ▲5四歩△6三金寄▲3四馬△5七歩成▲4三歩成△同金▲同馬 △5二歩▲同馬△同金▲同飛成△7二銀打▲5三歩成△同金 ▲同竜△6六歩▲同歩△6七歩▲6五桂打△7一角▲7三桂成 △同銀▲同竜△同王▲6五桂△6三王▲4三銀△7六桂▲5四金 △7二王▲7三金△8一王▲8三金まで先手勝ち。

金銀と飛角の交換になっていたので、1手1手確実に迫れば速度負けすることはなく、ぬるくても着実に寄せて勝ちとなった。
特段に派手な手もなく、仕掛けの局面でかなり時間をリードしたことが相手の失着を呼び、勝利に繋がったと思う。


2024/3/14 記:北上

富士通支部(B)の対局結果
回戦 相手チーム 北上 森島 馬場 勝敗
予選
1回戦
棋心東京 大将
副将
三将
2 - 1
予選
2回戦
TSI 大将
副将
三将
2 - 1
本戦
1回戦
棋友館 大将
副将
三将
2 - 1
本戦
準決勝
小金井A 大将
副将
三将
0 - 3
3 - 1 3 - 1 0 - 4 6 - 6



富士通B 表彰


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